「多目的屋内施設および豊橋公園東側エリア整備・運営事業」を落札した「TOYOHASHI Next Parkグループ」とはどのような会社なのか気になり、調べてみました。
まず、グループを構成する企業は以下の通りです。
・スターツコーポレーション㈱
・スターツCAM㈱
・スターツファシリティーサービス㈱
・スターツ東海㈱
・前田建設工業㈱ 中部支店
・前田道路㈱ 中部支店
・エリアワン㈱
・㈱梓設計 中部支社
・大島造園土木㈱
・美津濃㈱
・中央コンサルタンツ㈱
・㈱オノコム
・藤城建設㈱
・豊橋建設工業㈱
・サンエイ㈱ 豊橋営業所
では、「豊橋ネクストパーク株式会社」とは何かというと、「TOYOHASHI Next Parkグループ」が設立した特別目的会社(SPC)であることが分かりました。
さらに調べてみると、豊橋ネクストパーク株式会社は、スターツコーポレーション株式会社のグループ企業であることが分かりました。
ここで登場する「スターツ」ことスターツコーポレーション株式会社は、豊橋ネクストパーク株式会社の親会社であり、今後は両社で連携しながら整備・運営を行っていく予定でした。(過去形)
スターツコーポレーション株式会社は上場企業であるため、その株主構成も調べてみました。主な株主は以下の通りです。
• 株式会社豊州
• 日本マスタートラスト信託銀行(信託口)
• 村石久二
• 日本カストディ銀行(信託口)
• スターツ従業員持株会
• りそな銀行
• 大槻三雄
• AIG損害保険(常任代理人:日本トラスティ・サービス信託銀行)
• 村石純子
•スターツアメニティー株式会社
筆頭株主である「株式会社豊州」について調べたところ、主に不動産の保有、売買、賃貸および管理を業務とする会社であり、その不動産管理業務をスターツコーポレーションが受託する構図となっています。
また、両社は人的にも密接な関係を有しています。株式会社豊州の代表取締役は村石豊隆氏で、スターツコーポレーションの代表取締役社長を兼務しています。さらに、スターツコーポレーションの取締役会長である村石久二氏は、株式会社豊州の取締役も兼任しており、両社の結びつきは会社的にも人的にも非常に強いと言えます。
個人株主の中では、村石久二氏はスターツコーポレーションの会長であり、大槻三雄氏は同社の専務取締役です。また、村石純子氏はご親族と推察され、いずれも株式会社豊州の大株主でもあります。
一方で、注目すべきは、近年多くの日本企業の大株主として名を連ねている以下の信託銀行の存在です。
・日本マスタートラスト信託銀行(信託口)
・日本カストディ銀行(信託口)
これらは「資産管理専門銀行」と呼ばれ、主に機関投資家の資産を保管・管理する役割を担っています。今回はその中でも、日本マスタートラスト信託銀行について詳しく調べました。
日本マスタートラスト信託銀行は、三菱UFJ信託銀行・日本生命保険・明治安田生命保険・農中信託銀行などが出資して設立された資産管理専門の信託銀行です。同行の株式の約40%は外国人投資家が保有していると言われています。つまり「マスタートラスト=外国資本」と単純に断じることはできませんが、日本の上場企業の株式を大量に保有していることは事実です。
三菱UFJフィナンシャル・グループの株主構成を見ると、信託銀行が上位を占めており、その多くが外国資本の影響を受けている可能性があります。日本マスタートラスト信託銀行などの背後に、間接的に外国資本が存在していることも十分に考えられます。
上場企業の株式が信託銀行名義で保有されている場合、その実質的な所有者が誰なのかは非常に分かりにくく、しかもそれが外国人投資家であるケースも少なくありません。
日本企業の株式が次第に外国人投資家の手に渡り、企業の意思決定に外資の意向が影響を及ぼすようになれば、日本の経済主権にとって大きな懸念材料となります。特に大学や公共性の高い事業、地域に関わる企業であればなおさらです。
企業活動には株主の意向が反映されるため、豊橋市民が望まない豊橋公園の運用につながるおそれもあったのです。
こうしたグループ企業間での株の持ち合いや外国資本の影響を考えると、豊橋市民の税金を新アリーナ建設に充てることは、到底容認できるものではありません。
アリーナ建設は税金に頼るのではなく、民間が豊橋公園以外の場所で行うべきです。